宝石を処分したい時に最初に思い浮かぶのは、専門の業者や質屋で買い取ってもらうという選択肢が多いでしょう。
実際に多くの人が宝石を査定してもらっており、今日では店頭以外でも査定できるサービスが生まれてきています。
一方で、メルカリなど個人で商品を販売できるツールも流行してきており、気軽に自宅にあるものを販売できるようにもなっています。
では、宝石を処分したい場合に、メルカリなどの販売ツールは使えるのでしょうか。
そして希望した価格で宝石が売れるのでしょうか。
今回はメルカリで宝石が売れるのかどうかについて解説をしていきます。
メルカリで宝石は販売可能
結論から先に述べてしまうと、メルカリで宝石を販売することは可能です。
実際にメルカリにアクセスして「ダイヤモンド」などと検索をすると、今現在でもダイヤモンドネックレスや指輪が販売されています。
一部であれば、専門の買取業者よりも高額の価格がつくこともあるようで、メルカリユーザーの中でも宝石を売る人は一定数存在しています。
メルカリの出品から発送までの流れ
メルカリは自分で販売ができる反面、出品作業や発送業務、問い合わせ対応も自分自身で行わなければなりません。
メルカリで出品をするまでの大まかな流は、出品ボタンを押す→品物の写真撮影→出品ページの説明文を書く→価格・発送方法の決定→購入者の通知→入金確認→発送、という流になります。
特に出品作業の写真撮影や発送の際の梱包作業などは最重要な作業になるため注意が必要です。具体的には次のポイントに注意していきましょう。
宝石の発送はらくらくメルカリ便「宅急便コンパクト」の利用がおすすめ!
メルカリで宝石を売る場合、「宅配便コンパクト」サービスを利用することをお勧めします。
「宅配コンパクト」は380円の送料と箱代で、保証と受領印が必要な手渡しで送ることができるサービスです。
メルカリは個人対個人の取引になるため、紛失や破損などがあった場合の金銭的トラブル等が起こるリスクがあります。
そのため、確実に相手に届き保証が付いている「宅急便コンパクト」が便利なのです。
発送してから相手に届くまでの期間も、翌日~翌々日には届くことが多く、その早さも選ばれている理由の一つとなっています。
発送時は水濡れ防止や緩衝材など梱包をしっかりと!
宝石類は価格が高価なため、到着した際に商品の状態が悪いとトラブルの元になってしまいます。発送の際には充分注意して丁寧な梱包を行いましょう。
また、運送の間に水に濡れたりする可能性も考え、ビニールの梱包材で隙間なく覆うことは勿論ですが、プチプチの緩衝材等を隙間なく埋め込むことで、万が一配達中に落下しても破損しないように対策をとっておくことが重要です。
この様に、メルカリの出品にはこちらで揃えなければならない物品(緩衝材・梱包材等)も発生するため、出品前にある程度準備すると安心です。
発送前は梱包前、梱包後の写真・ムービーを撮影しておこう!
前述の通り、メルカリは個人対個人の取引になるため、出品者が丁寧にきちんと仕事をしても、一部ですが値切ろうとしたり、後から強引なクレームを付けて返金してもらうおうと企む人も少数ですが存在します。
そのため、発送業務の際には梱包前の状態や梱包後の状態を写真か動画にして記録することが大事です。
梱包前後の状態を記録しておくことで、到着時に破損があっても、それが発送前にはなかったことが証明できます。
全て自分で出品から発送まで行うメルカリの場合、自分の安全を守るのは自分しかいないため、万が一のための対策を丁寧すぎるほど行っておかなければならないのです。
メルカリで宝石を売る場合の注意点
メルカリで宝石を出品して発送するまでの作業では、主に販売後に如何にクレームやトラブルから身を守るかを中心に解説をしました。
では、その前の段階の宝石を売る際は何を気を付けるといいのでしょうか。
メルカリという販売方法の特徴と、宝石という出品物の特徴を踏まえながら、主に3つに絞って解説をしていきます。
鑑定書付き、保証書付きが基本
まず、メルカリで宝石を売る場合、宝石の鑑定書がなければ販売はできないと考えて良いでしょう。
宝石はカラット、カット、カラー、クラリティなどの評価で価格が決まっていきます。
また、ジュエリーであればデザイン性などもニーズに反映されるため、評価の対象となります。
これ等宝石の査定は、市況感を把握している熟練の鑑定士でも大変な作業になります。
まして宝石について素人の私達では、その宝石が本物なのか偽物なのか判断できないのが正直なところです。
メルカリでは購入者と出品者の接点が薄く、信用できるものが殆どないため、きちんとした機関から発行されている鑑定書や保証書がなければ疑われて買い手が付かないのです。
宝石は特に重さや状態、購入場所など正確な情報掲載が重要
メルカリで宝石を売る場合には、宝石の重さや状態、購入してどれくらい経過しているものなのか、どこで購入したものか、鑑定書の有無など正確な情報を記載する必要があります。
出品者は個人になるため、購入者からすると何かトラブルにならないか不安に感じてしまいます。
宝石は高い買い物になるので、相手に正確な情報を与えた上で購入してもらいましょう。
もしも、重さや購入場所などが不明な宝石であれば、一度宝石専門の買取業者に査定をお願いすることをお勧めします。
実績ある専門の鑑定士が宝石に関する情報を提供してくれますし、どの業者かにはよりますが、鑑定書を発行してくれる業者もあります。
価格はできる限り安くしないと売れない
メルカリで宝石を販売する場合、運が良ければ高く売れることもありますが、その殆どは安い価格になってしまいます。
メルカリは素人同士の個人取引になるため、あまり高額な価格を付けると、買い手が「それなら安心・信頼して購入できるお店で買おう」というマインドになってしまいます。
そのため、出来る限り安い価格設定を行い、正規店や業者から購入する安心感に勝るお得感を出さなければニーズが無いのです。
実際に、鑑定士の中には「メルカリで売ろうとしたが、手間だけで全然売れないため、買取をお願いしたい」という依頼を受けるケースもあるそうです。
それでもメルカリで売る場合は、同じように宝石を出品しているユーザーの価格を参考価格として、値段を設定することをお勧めします。
メルカリで宝石を売るリスク
メルカリで宝石を販売するリスクは単に「売れにくい」や「手間がかかる」などというものではありません。
実勢に損害やトラブルになり得ることもあるので、メルカリでの販売を検討している方は出品する前に押さえておくと良いでしょう。
すり替え詐欺
宝石に限ったことではありませんが、メルカリではすり替え詐欺が起こり得ます。
これは、本物をきちんと発送したにも関わらず、受取人が受け取った後に、偽物とすり替えてクレームを入れてくるユーザーがいます。
お金の返金などを要求してきたりと悪質なケースも散見されるため、発送する前にきちんと記録を残しておき、トラブルに対処できる証拠を揃えておく必要があります。
この事前準備は結果として、メルカリに出品する手間を増やすことになってしまうのです。
間違えて偽物を売ってしまう
メルカリのもう一つのリスクは、偽物と分からずに購入した宝石を本物と思い込んで売ってしまうというリスクです。
出品者が素人である以上、そもそも今自分の手元にある宝石が本物なのかどうかすら分からないケースがあります。
鑑定書があればいいですが、鑑定書が付いていない場合は、一度確認をしてから出品すると良いでしょう。
また、鑑定書を専門の機関から発行してもらうように依頼をかけて、宝石の状態を確認してから出品すると、トラブルへのリスクヘッジにもなってより安心です。
宝石類はメルカリよりも宝石・ジュエリー買取専門店の方がおすすめ
ここまで、宝石をメルカリで売る際の注意点やリスクについて解説をしてきました。
メルカリは素人と素人、個人対個人で行う取引のため、高い専門性を要する宝石の売買には向かないツールであることが分かります。
また、結局メルカリで出品する際に、鑑定書がなければ買取業者へ査定を依頼する流れになってしまうため、メルカリで売るよりも最初から買取専門業者へ買取を依頼する方がトラブルもなく、きちんとした価格で買い取ってもらえるのでお勧めです。